国際給与支払い管理業務に関するよくある3つの質問
表示:
- 国際的な給与支払い管理を社内で行う場合の課題はどのようなものですか?
- 国際的な給与支払い管理の課題に対処する上で、グローバルな専門家雇用組織(PEO)はどのような支援を提供しますか?
- 詳細についてはお問い合わせください
新たな成長の機会を窺う企業は、ますます国際市場に目を向けています。2016年に行った調査では、87%の米国企業が、長期の成長見込みは国際的な拡大の成否、とりわけ新興市場への参入にかかっていると答えています。
しかし、国際的な拡大には多くの課題が伴います。その1つが給与支払い管理です。国際的な給与支払い管理となれば、容易ではありません。それどころか、信じ難いほどの難題です。組織が大きくなればなるほど、給与支払い管理も難しくなります。海外に従業員を抱える組織ともなれば、さらに問題は山積します。
給与支払い管理には必ず専従のスタッフ、手続きの確立、企業と従業員からの明確な期待が必要ですが、企業が海外進出すれば、こうした要件はいっそう複雑化します。タイムゾーンの違いという問題や為替レートの変動を考慮に入れなければなりません。国にはそれぞれ独自の税法があり、報酬・給付金・年金に関する付加的な法的要件もあります。国際的な給与支払いを管理する場合、グローバル人事チームは、世界中の従業員への給与支払いが予定どおりに行われるようにしながら、さまざまな法的・物流的ベンチマークの達成も確保しなければなりません。国によっては、国際的な給与支払いの不履行や遅延があると、事業免許の一時停止や永久喪失など、深刻な結果を招きかねません。
また、文化の違いという問題も、どれだけ誇張してもし過ぎることはありません。文化が異なれば休日も異なるという事実のみならず、海外の従業員は、価値観、報酬への期待、コミュニケーションスタイルも異なる場合が少なくありません。
したがって、国際的給与支払い管理業務には、従業員への支払いに必要な一般的な手続きだけでなく、変化する国際的なビジネス要件を注視して対応するための一連の戦略も含まれます。これには、他の文化を理解するための継続的な作業と、国際的な給与支払いを予測可能でタイムリーかつ過誤のないものにする体系的なデータ駆動型処理が含まれます。
企業は通常、国際的な従業員各人の国内固有のニーズに応えて、多様な給与支払い会社に依存しています。そのような業者と協力し、規則に従って月ごと/半月ごと/週ごとに、グローバルな給与管理を委託することは、企業規模を問わず、人事管理者にとっては高山に登るようなものです。また、言語の壁にも対処しながら、タイムゾーンを超えて給与支払い管理を行うには、別要素の複雑さも加わります。
このような課題を考えれば、多くの企業が国際的な給与支払い管理業務の一部または全部を社外委託するのも驚くに値しません。グローバルな専門家雇用組織(PEO)は、外国の法律や文化を守りながら、企業が国際的な給与支払い義務を果たすのを支援できます。
国際的な給与支払い管理を社内で行う場合の課題はどのようなものですか?
国際的な給与支払い管理を社内で行うのは、時間のかかる、想定外の問題に満ちたコスト高の仕事になりかねません。そのため、企業は国際的な給与支払い管理業務の全部または一部を社外業者に委託するのが一般的です。企業は通常、市場が確立されている国や地域ごとに、給与支払い管理会社と契約します。第三者が持つ基盤を利用して、海外の従業員の採用・管理・支払いを行う場合もあります。
どんな問題があるために、企業は国際的な給与支払い管理業務を自社の人事部門以外に委ねようとするのですか?
1. コミュニケーション上の障壁
時間と距離は企業にとって頭痛の種です。企業が複数の場所で事業展開している場合、チームの構築・監視・連絡は複雑になり、その複雑さは拠点間の距離とともに増大します。
国際市場への拡大を目指す企業にとって、タイムゾーンは厄介な問題です。一貫性のある毎週・隔週・毎月の支払いスケジュールを確立したい企業は、世界各地の事業所のタイムゾーンと銀行の営業時間に沿って計画を立てる必要があります。ここで間違うと、事態は深刻になりかねません。国によっては、給与の支払不履行や遅延は、事業免許の一時停止や没収になります。
言語と文化の相違も障壁になります。自国でうまく行くなら、海外でもうまく行くと思い込んで、挫折と失敗を味わう企業は少なくありません。多様な文化的価値観、休日、コミュニケーションパターンに細心の注意を払うことで、企業は他の文化と一体化し、国際的な顧客や従業員との関係を維持できます。
2. 国際銀行業務の課題
米国では、従業員の銀行預金口座に直接送金するのが単純明快な給与支払い手続きです。しかし、国境を越えて金銭を移動するには、多くの法的要件があります。しかも、そのような預金は、送り先の国によっては、予想以上に処理時間がかかることがよくあります。取引が適正なシステム間を移動するのに、時間がかかることもあります。
また、海外の従業員への支払いには、通貨の要件がある場合もあります。外貨での支払いを認めている国もあれば、現地通貨にこだわる国もあります。例えば、ブラジル国内にある企業は、社員への支払いをレアルで行わなければなりません。為替市場の変動も考慮に入れると、それによって企業の毎月の給与コスト予測に不確実性が生じます。
3. 財務予測の問題
不確実性は、正確な予算予測を立てようとするあらゆる部門にとって悩みの種です。年次・月次給与支払い予算計画の立案は、海外の従業員のニーズに合わせなければならない場合、時間のかかる作業です。
不確実な為替レート、国際的な銀行の業務慣行、規制環境の変化に合わせて、毎月の調整を手作業で慎重に行う必要があります。経験と細心の監視がなければ、グローバル給与管理は予測不能で、給与が国によって異なることになります。
4. 法令順守義務
国際給与支払い管理業務を社内で行っている企業は、従業員がいる各国の給与支払い規則に細心の注意を払わなければなりません。そうした規則は、同一地域内にある国家間でも大きく異なる場合があります。
例えば、年金の要件は国によって大きく異なります。フランスでは、従業員の所得に一定の割合で課税することで、確定給付型年金制度に資金を拠出しています。デンマークでは、従業員1人あたりの固定年会費で年金制度に資金を拠出します。インドには、確定拠出型年金計画と確定給付型年金計画の両方があり、最低額を超える企業向けの免除など、複雑な選択肢があります。失業や社会保障に関する規則が適用される場合もあります。
年金や社会保障の規則に加えて、企業は有給休暇、年次ボーナス、予想源泉徴収に関する法律にも注意を払う必要があります。企業は、税金その他の控除に関する現地の要件に特に注意を払い、必要に応じて専門家を雇用する必要があります。
5. 現地の給与支払い慣行
米国では、年次ボーナスは従業員の報酬の一部とされる場合がありますが、そうでない場合もあります。よその国では、アプローチがかなり異なります。例えば、フィリピンでは法律により、民間企業の雇用主は、12月24日までに労働者に「13か月手当」の支払いが義務付けられています。この給与は、従業員の年俸の1/12相当額で、通常は免税です。この報酬の支払いを怠ると、法的な結果を招きかねず、従業員は転職先を探し始めます。
フィリピンのこの13か月手当は、雇用報酬に関して、世界中の文化が法律・文化の両面でいかに違うかを示す一例にすぎません。新たな国際市場への進出と外国人従業員の雇用には、新しい文化と真に触れ合い、雇用関係の取組みを理解することが求められます。
国際的給与支払い管理のアウトソーシング
Globalization Partnersの給与支払い管理ソリューションは、1国にたった1人であれ、世界中に数人ずつであれ、企業の海外従業員数に合わせることができます。Globalization Partnersは、日々世界規模のビジネスに対応しています。当社の国際雇用代行業者モデルは、業界をリードするSaaSプラットフォームとアプリからアクセスでき、187か国で給与支払い管理を行えます。
仕組み
ある企業の採用候補者はGlobalization Partners が採用し、技術的には国内の給与支払い管理に追加されます。グローバルな専門家雇用組織(PEO)として、当社は、新入社員の「雇用代行業者」を務めます。
雇用代行業者モデルは顧客、専門家、Globalization Partnersの仕事を大幅に簡素化します。従業員は当社の給与支払い管理下に置かれるため、当社は当人の(予定どおりの)支払時期を完全に管理・掌握し、それぞれの国で必要な全ての規則の遵守に責任を負います。
国際的な給与支払い管理の課題に対処する上で、グローバルな専門家雇用組織(PEO)はどのような支援を提供しますか?
法に従って国際給与支払い管理業務をタイムリーに行うには、多くの課題が伴います。Globalization Partnersのようなグローバル専門家雇用組織(PEO)は、企業を支援して、国際的な従業員への効果的な給与支払い管理を構築・維持します。
パートナー企業が新しい候補者を採用する場合、同人を当社の国内給与支払名簿に加え、当社が同人の雇用代行業者になります。そうして従業員に予定どおりの支払いを行い、当社が現地規則の法令順守責任を負います。
それによって国際給与支払い管理業務がどのように簡素化されますか?
1. 現地規則の完全順守
個々の企業の人材部門にとって、さまざまな国の法的環境・銀行業務・文化的期待を注視することは、多大の負担となります。Globalization Partnersのようなグローバル専門家雇用組織(PEO)なら、国際市場におけるトレンドや変化に細心の注意を向けることも、単にコアビジネスの一部にすぎません。
例えば、EUでは2018年に一般データ保護規則(GDPR)が施行されました。そのため、個人情報を含んだデジタルデータの読取・削除・変更・転送を行う際の明示的な権利が各市民に付与され、データの保存にはセキュリティと暗号化の要件が課されました。
一般データ保護規則(GDPR)は、SNS会社によるデータプライバシー慣行を変えたことで脚光を浴びましたが、欧州で事業運営を行う企業による顧客および従業員データの保存方法、またその提供方法に対しても幅広い影響を与えました。一般データ保護規則(GDPR)のような新しい規制に各企業が個別に対応する場合、非常にコストがかかります。しかし、グローバル給与管理会社であれば、影響を受ける国々で活動する雇用主のために効率的な調整を行うことができます。
2. 合理化された給与支払い管理
グローバル給与管理業者は、多数の国々で事業活動を行う企業にとって特に頼りになる存在です。企業の国際的従業員全員の雇用代行業者として、当社は使い勝手の良いソフトウェアプラットフォームによって各従業員に関する完全な情報を提供することができます。当社の企業パートナーは、プラットフォームを利用して1つのデバイスから国際的従業員に関する文書、給与取引、そして個人情報にアクセスできます。
クラウドベースプラットフォームによって給与支払いを自動化することで、他にも多数のメリットを得ることができます。効果のない、非効率的な給与支払い管理プロセスにまつわるエラーの多くを排除できます。また、デジタルプラットフォームをその他の人事情報システム(HRIS)と統合することも可能です。この方法で情報を一元化することで、人事はより効率的に業務を行うことができるようになります。
さらに、オンラインプラットフォームは完全な透明性を提供できるため、長期的な計画を立てやすくなります。これまで、国際的給与支払い管理は予算編成において不確実性と予測不能性をもたらしていたため、事業が希望するような形で入念な計画を立てるのが困難でした。国際的給与支払い管理を形作る、多数の不確定要素を考慮したオンラインプラットフォームであれば、事業は正確かつ効果的な計画を立てることができます。
3. 幸福かつ生産的な労働力
当然のことながら、幸福な従業員とは給与が滞りなく支払われる従業員のことです。グローバル給与管理サービスは、従来の国際的給与管理を悩ませた多くの非効率性を排除し、雇用主と国際的な労働力の関係を改善することができます。
しかし、これは単に給与が滞りなく支払われるだけの話に留まりません。従業員は、雇用主とより緊密な繋がりを築くことができれば、エンゲージメントと生産性が高まります。グローバル専門家雇用組織(PEO)と提携することで、企業は文化的な相違にもしっかりと対処できる現地の専門家にいつでも頼ることができます。国際的従業員は、自分たちの意見が届き、理解されていると実感できれば、そのエンゲージメントも高まります。
4. 新しい市場への容易な拡大
ある企業が、国外の1つの市場に拡大するのを成功させ、現地法規を遵守して従業員を雇用したとしましょう。では、この企業は別の国でも同様の成功を得る準備が整っていると考えるべきでしょうか?必ずしもそうではありません。給与支払い管理の規制は、国ごとに大きく異なります。
グローバル給与管理サービスは、こうした移行を容易に実現できるようサポートできます。グローバル専門家雇用組織(PEO)では、企業が必要とする法務および文化的情報が備わっているほか、新しい従業員の入社プロセスの開始に必要な法整備が整っています。新しい国際市場で現地法人を設立するための時間を大幅に削減できるため、これは企業にとって相当な時間の節約になります。
国際的給与支払い管理および従業員管理サービス
Globalization Partnersでは、安全策として2ヶ月分の保証金前払いをお願いしています。これによって、当社が担当するすべてのプロフェッショナルへの給与支払いが確実に行われることになります。標準的報酬(基本給と固定手当)および変動報酬が承認された後(費用、コミッション、またはボーナス)、当社は以下の手順を経てすべての従業員への給与が現地通貨で滞りなく支払われるように万全を期します:
- 法定福利厚生の計算
- 当社専用ソフトウェアプラットフォーム内に当該月のあらゆる取引/手数料を請求書として投稿
- 顧客が請求書を支払い、従業員の給与支払い管理を賄う
- Globalization Partnersが従業員に支払う
Globalization Partnersには、唯一無二の給与支払い管理ソフトウェアプラットフォームがあります。このプラットフォームは、あらゆる国の給与支払い管理を完全に遵守しており、通常であれば非常に複雑な毎月のプロセスを大幅に簡素化できます。
当社プラットフォームを通じて、顧客は個別の従業員に関する合計補償額、福利厚生、有給休暇、病欠、およびその他の重要な情報を確認できます。顧客には、社内のニーズに応じて異なるアクセスレベルが提供され、ポータルを通じて直接Globalization Partnersにメッセージを送信できるため、メールでのやり取りを大幅に削減できます。
詳細についてはお問い合わせください
よくある質問
1. 毎月の給与支払い管理に一度限りの支払いを追加したい場合は、どうしたらよいのでしょうか?
これは、厳密には変動報酬と見なされる場合があります。前月の最終日までにお知らせいただければ、該当する国際的従業員に対して滞りなく報酬が支払われることになります。
2. 給与支払い管理で支払いが行われなかった場合はどうなりますか?
Globalization Partnersは、給与支払い管理に関して99%の精度を誇りますが、場合によっては問題が発生することもあります(国際送金の遅延、銀行の定休日が米国のスケジュールと連動していない)。
資金不足の場合、顧客の当初の保証金を万が一の安全策として利用します。こうすることで、給与支払い管理に必要な資金を常に用意できます。極端な条件下では、最終的な手段としてGlobalization Partnersが顧客のために給与支払いを信用貸しするか、その他の取り決めを行います。
3. 当社自ら給与支払い管理を追跡できますか?
はい。当社の専用ソフトウェアをご利用ください。当社のソフトウェアプラットフォームの詳細に関しては、こちらからご覧ください。