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G-Pは、業界をリードするGlobal Employment Platform™(グローバル雇用プラットフォーム)を使用して、数か月ではなく数日で高度なスキルを持つグローバルチームを創り上げることで、企業がその潜在能力を最大限に発揮できるよう支援します。しかし、至る所に存在する労働力をうまく連携させるにはどうすればよいのでしょうか?ここでは、私たちが皆で分かち合えるグローバルな成長と成功に向けたチャンスと課題について説明します。
G-P。Global Made Possible
アルゼンチンへの事業拡大を検討し、新たにアルゼンチンのチームの採用を開始するべき理由は多数存在します。国民は高い教養があり教育を受けているため、デジタルテクノロジーも受け入れられています。さらに、アルゼンチンには非常に健全な中間層があります。つまり、雇用主は沢山の高い技能を誇る労働者をチームに加え、アルゼンチン市場に参入する際も広範な消費者基盤に魅力を訴えることができます。
アルゼンチンで従業員を初めて採用する場合は、当社のアルゼンチンにおける採用ガイドを指針としてお役立てください。アルゼンチンの文化と法律制度に関する重要なポイントを網羅し、事業拡大に向けた段階的な手順をご紹介します。
アルゼンチンで採用する前に知っておくべきこと
アルゼンチンで従業員の採用を開始する前に、ビジネスに関する文化、また法律や慣習についても時間をかけて学んでおきましょう。以下に、知っておくべきこと最重要ポイントを5つご紹介します。
1. 言語
アルゼンチンの公用語はスペイン語であり、これが同国で最も広範に話されている言語になります。しかし、アルゼンチンには移民の受け入れを推進してきた長い歴史があるため、国民は民族的にも言語的にも言語的にも多様な構成となっています。スペイン語の次に最も話されている言語はイタリア語です。アルゼンチンのスペイン語には、イタリア語がところどころ混じっていることに気が付くかもしれません。
アルゼンチンでは英語に堪能な人が少ないため、英語を公用語とする企業はバイリンガルな従業員を利用するか、通訳を採用して、採用プロセスの円滑化を図るとよいでしょう。
2. 事業活動における複雑性
アルゼンチンで展開する企業は、この国特有の課題に直面します。同国は世界銀行のビジネス環境改善指数で126位に位置しており、アルゼンチンで会社を立ち上げて従業員を採用することがいかに複雑かがよく分かります。アルゼンチンは、複雑な税法、禁止事項、そして例外事項があることで知られています。
こうした理由から、多くの国際企業は専門家雇用組織(PEO)とも呼ばれる雇用代行業者(EOR)との提携を選びます。雇用代行業者を利用して従業員を採用すると、現地での事業法人の設立、またはアルゼンチンの税法および雇用に関する法律に取り組む必要がなくなります。こうした面を雇用代行業者に任せることで、アルゼンチンにおける従業員の採用プロセスを大幅に簡素化できます。
3. 週間労働時間と休暇
アルゼンチンにおける週間労働時間は、1週間あたり48時間を超えてはならず、これは一般的に1日8時間勤務として割り当てられます。従業員は毎週末最低35時間の連続した休憩、ならびに就業日の間は最低12時間の休憩をそれぞれ得る権利があります。農村部では、就業日の午後は昼食とシエスタ(昼寝)用に3時間の休憩が割り当てられます。従業員は残業できますが、通常は月に30時間を超えてはいけません。
アルゼンチンには12日の公休日があります。従業員は年次有給休暇を得る資格があり、その日数は従業員の勤続年数によって異なります。勤続年数が5年未満の従業員には14日間の有給休暇が与えられ、20年以上勤続した従業員の場合は35日間の有給休暇が上限となっています。また、従業員は結婚、近親者の死亡、または学校の試験の受験の際は有給休暇を得ることができます。
4. 賃金とボーナスの支給義務
アルゼンチンの最低賃金は、1ヶ月あたり何アルゼンチンペソという形で決められています。ラテンアメリカ諸国の最低賃金を米ドルに換算すると、アルゼンチンの最低賃金はちょうど中間に位置することが分かります。また、アルゼンチンの法律では残業代の支払いに関する厳密な要件が明記されています。団体交渉協約に別段の明記がない限り、残業代の支払いは通常の賃金の50パーセント以上、また祝日もしくは休憩中の就労の場合は100パーセントとなっています。通貨変動のリスクを避けるため、従業員の給与は米ドルの為替レートに固定することを提案してもよいでしょう。
また、アルゼンチンでは支給義務のある年次賞与についても考慮しておく必要があります。その他のラテンアメリカ諸国同様、アルゼンチンではアギナルドと呼ばれる13か月目の給与が支給されます。ただし、アルゼンチンの場合、雇用主はこの賞与の支払いを1年の真ん中、そして1年の最後という形で2回に分割しなくてはいけません。それぞれの支払いは、従業員がそれまでの6ヶ月間に支給された1ヶ月あたり賃金の最高額の半額となります。
5. 給与税
アルゼンチンの所得税には累進課税が適用されるため、高所得者であればあるほど、納税額が多くなります。雇用主は、従業員の給与から税金代として適切な金額を天引きしなくてはいけません。従業員と雇用主は、社会保障費も支払わなくてはいけません。
- 退職と年金
- 退職と年金健康管理
- 失業保険
- 家族手当
- 医療制度
- 健康管理組織
- 生命保険
雇用主は、上記のすべての社会保障費を負担する義務があります。従業員は、年金と医療保険も負担します。
アルゼンチンで従業員を採用する場合のコスト
ザ・ 給与と福利厚生 新入社員への支払いは、新入社員の雇用コストに大きく影響します。なお、採用プロセスそのものに織り込まれたコストもあります。アルゼンチンで新しい従業員を採用する場合、以下を含む複数の経費が伴います。
- 法務面での支援: アルゼンチンにおける事業活動の実施はそれなりに複雑です。違法なアドバイスを助言されるリスクを避けるため、採用および雇用プロセスを通じて法令順守を確保できるように現地の弁護士の利用を検討するべきでしょう。また、現地の会計士の利用も検討しておきましょう。
- 法人の設立: アルゼンチンにおける従業員の雇用代行業者となるには、同国で事業法人を設立する必要があります。アルゼンチンで支社または子会社を設立するには、登記料がかかります。
- 人材派遣会社: 人材派遣会社は、アルゼンチンで採用する従業員探しをサポートできます。ただし、人材派遣会社を利用すると採用コストが高まります。また、アルゼンチンでは会社に直接応募書類を送ることを望む求職者もいるため、人材派遣会社の利用が最善の選択とはならない可能性もあります。
- 採用委員会: 社内で採用プロセスを処理する場合、職務明細書の作成、応募書類の審査、面接の実施、そしてそのほかの採用プロセスに費やした時間分の費用を採用委員会に支払わなくてはいけません。
- 通訳: スペイン語に堪能なスタッフを抱えていない企業の場合、通訳を採用して、スペイン語の文書を作成して、バーチャルコミュニケーションと面接を円滑に進められるようにしなくてはいけません。
- 渡航: アルゼンチンで事業法人を設立するか、国内で国際従業員をリモート勤務させる場合でも、対面式面接を実施希望の場合は渡航費も予算に組み込む必要があります。これには、アルゼンチンに渡航する会社の従業員の航空券代、ホテルでの宿泊代、そして食事代が含まれます。
- 求人広告: 求人広告もまた、採用コストに加算されます。アルゼンチンの求職者は今でも新聞の求人広告に普段から目を通しているため、これは特に当てはまります。
- 身元調査: アルゼンチンでは、犯罪歴の有無を確認する身元調査を採用プロセスの一環として実施することが禁止されています。ただし、応募書類の情報が正確であることの確認、または応募者がアルゼンチンで合法的に就労する権利あることの確認など、そのほかの身辺調査は採用コストの増大につながります。
企業がアルゼンチンで従業員を採用するために必要なこと
アルゼンチンで従業員の採用を始める前に、いくつかの法的要件を満たさなくてはいけません。今すぐ採用開始を希望するか、アルゼンチンにおける支社または子会社設立に関連するコストと複雑さにコミットする前に市場をテストしたい場合でも、雇用代行業者と業務提携するとよいでしょう。雇用代行業者は、すでに事業法人を現地で設立しており、法令順守に関する知識を備えています。なお、アルゼンチンでお客様の会社が直接従業員を採用する場合は、以下の内容が必要になります。
- 事業法人構造: アルゼンチンで事業法人を設立する際は、いくつかの選択肢があります。法人、有限責任事業組合、外国支局、または合名会社を設立できます。こうした組織構造には、いずれもその設立と規制に関する独自のルールが存在します。
- 登記: お客様の会社は、関連当局への登記を済ませなくてはいけません。これには、法人設立および税務当局である公共歳入連邦管理庁(AFIP)が含まれます。また、納税者番号であるCUITも受理する必要があります。
- 書類: さまざまな書類を用意して、提出する必要があります。お客様が設立する法人の種類次第では、公正有資格報告書、会社または法人設立定款、細則、自国で発行された営業認可証明書、そして代表者が署名した書類が含まれます。
- 初期資本: 新しい支社または子会社を設立するには、必要な資本金をアルゼンチン国立銀行の口座に預金する必要があります。
- 公告による通知: 新しい会社を設立した旨を伝える公報に掲載しなくてはいけません。
アルゼンチンで展開する事業内容によっては、採用プロセスを開始する前にその他の手順を経る必要があるかもしれません。
アルゼンチンで採用を開始するための手順
会社を設立した後は、アルゼンチンにおける採用方法を知っておく必要があります。アルゼンチンにおける採用プロセスは、自国の採用プロセスに似ている可能性があるものの、各手順に含まれる慣行はアルゼンチン特有のものである場合も多く、自国の標準的な慣行とは異なるかもしれません。アルゼンチンで採用する場合のいくつかのヒントと共に、従うべき手順を確認してみましょう。
1. 求人広告を掲載する
まずは、お客様の会社が求人募集していることをアルゼンチンの適格なプロフェッショナルに伝える必要があります。詳細な職務内容と会社に関する情報をインターネット上の求人掲示板に掲載しましょう。英語を話す従業員のみを採用したい場合を除いて、必ず広告をスペイン語に翻訳して掲載しておきましょう。また、新聞の求人広告に会社の住所も掲載して、候補者が郵送または電子的に応募書類を提出できるようにしましょう。
アルゼンチンでは求人応募の有無の問い合わせが一般的に行われるため、お客様の会社の新しいオフィス設立のうわさが広まった場合、掲載した求人内容と直接的には関連性のない応募書類も送られてくる可能性があります。アルゼンチンでお客様が事業法人を設立した後は、こうした応募書類がますます送られてくることになります。
2. 応募書類に目を通す
求人応募は、インターネットで送信されたものであっても、郵送で送付されたものであっても、必ずすべて収集して一つひとつに目を通してください。インターネット上の求人応募を分類する際はソフトウェアの利用が便利ですが、手作業が適しているのであれば、それでも構いません。求人広告で英語による応募を明記していない限り、スペイン語の求人応募が届くものと想定してください。求人応募に目を通して、どの応募者がさらなる検討を要するか決定するには、翻訳家またはアルゼンチンの人材派遣会社のサポートが必要になるかもしれません。
3. 候補者を面接する
最有力の応募者に連絡して、面接の日取りを設定してください。対面式面接は、アルゼンチンの友好的な企業風土に沿っているため、最も奏功する傾向にあります。ただし、現地出身ではない候補者とはバーチャル面接を実施する必要があるかもしれません。必ず、時差等を考慮して、面接を行う側と面接を受ける側双方の都合の良い日時を設定しましょう。アルゼンチンのタイムゾーンは、アルゼンチン時間のみです。
面接者を暖かく迎えて会話しましょう。ただし、宗教や政治などに関する質問は差別的と見なされる可能性があるので避けてください。仮に通訳が同席している場合でも、善意を示し、面接を受ける人の気持ちを落ち着かせるよう、スペイン語のフレーズをいくつか覚えておいても良いでしょう。
4. 採用オファーを提示する
面接を行い、採用する候補者を選んだら、正式な採用オファーを提示するよう連絡できます。これを、候補者からのあらゆる質問に答える機会としましょう。
5. 内定者の入社プロセスを行う
最後は、新しい従業員の入社プロセスを行います。必ず、労働省が監督する特別従業員名簿に直ちに登録してください。また、従業員には契約書の内容、そして新しい職務に関する期待事項や準備に必要な研修を確認してもらいましょう。雇用代行業者と提携した場合、新しい従業員の入社プロセスと給与支払い管理の設定を任せることができます。
Globalization Partnersと共にアルゼンチンで従業員を雇用する
Globalization Partnersは、アルゼンチンを含む世界187ヶ国で事業法人をすでに設立しています。当社がお客様の雇用代行業者となることで、国際チームを迅速かつ容易に拡張・構築できます。つまり、アルゼンチンでは、国際企業にとって困難になり得る複雑な法律面での障害を、心配する必要がなくなるわけです。当社と提携を希望される場合は、提案要求を行ってください。